国にバランスシートの発想がなかったように、地方もまた、あれば使い、なければ債券発行という民間企業では考えられない運営がまかり通っていました。
そのツケが不動産という物権に溜まり、その処置に困り果てているのが現在の日本です。
金余りの外資や日本の金融資産1300兆円を保有する個人が救いの手を伸ばし始めています。
特に外資系ファンドはリスクテイカーとして不動産を購入し、マザーズや白頭公開で創業者利益を得た個人の富裕層は不動産購入に積極的です。
投資信託は大量の満期を迎える郵便貯金の受け皿の役割を果たし、リストラや財務のスリム化などを果たした企業もいち早く優良物件の購入に動き始めています。
不動産購入者の多くは共通した認識を持っています。
不動産を投資物件として、利回りを重視する認識です。
取引事例での評価はあまり有効ではありません。
時価会計と不動産評価するよう義務づける」と99年8月に報道されました。
国際会計基準では投資不動産に限って損益に反映されることになっていますが、投資目的の不動産のほか、工場などの事業用地も含むすべての保有不動産に対象を広げる方針をもち出しました。
地価が下落したときだけではなく、収益力が低下した工場や脂舗も評価損を計上することになり、不動産や建設業のほか、大子スーパーや百貨屈などの損益計算書を直撃します。
「含み益」依存経営を許さない。
体力に余裕のある大手企業をI:I~心に2000年度にも導入される時価会計に先行してバランスシート上の処理が始まっています。
M地所630億円の評価損を計上しました。
ゼネコンのM建設、佐藤工業などは販売用不動産を固定資産に振り替えて「評価損回避の見方も」などとも報道されています。
東武鉄道はグループの不良資産処理を土地再評価法ることで解決(グループ約160社が抱える不良資産処理に伴う損失約1500億円に対して、土地の再評価益を原資として捻出)しました。
この流れは償却体力があるか、あるいは販売用不動産が比較的少ない企業で顕著になってきておりM不動産、野村不動産、T建設、大林組などに広がっています。
減損会計とは不動産などの収益力をバランスシートに反映させる、というたったそれだけのことです。
企業(事業会社)の土地の含み益が90年度のピークに比べ。
7割近く減少している(富士総合研究所調べ)ことを考慮すると屋台骨を揺るがす問題といえます。
減損会計とは、土地や工場など企業が保有する事業用の固定資産から回収可能額を算出し、この回収可能額がその資産の帳簿価格を下回った場合に評価損としてバランスシートに反映させる会計処理をいいます。
などの変更があったため、不良資産や不良債権の「グループ内隠し」が有価証券報告書などで判明するようになりました。
一方で、海外からは日本の会計制度は時価を反映させておらず。
「飛ばし」に似た「不良債権隠し」が存在するなど、企業実態を反映できていないと批判されました。
企業を清算価値で評価するかあるいはゴーイング・コンサーン価値(将来価値)で見積もるか等々のスタンスの違いによって、大きな差として表れます。
日本公認会計士協会は、財務省の要請もあって監査対象企業の透明性を高めるために2001年3月期からようやく不動産の時価会計を一部導入することにしました。
開発や分譲を目的に取得した販売用不動産については、複数の評価方法から企業が「選択」して、その評価をH寺制Iiとすることに決めました。
その時価が取得価格より以上下落している場合は評価損計上の対照し、7割以上の下落の場合は「強制評価減」として煩失を計上することが決まりました。
なお、強制評価減における11寺価の定義は次のようになっています。
他方、国際会計基準委員会(IASC)は、投資不動産に関する会計基準を決め、減損会計を組み合わせて「含み損」を反映した原制法か時価法の「選択が求められています。
投資不動産とは、生産やサービスなどに使用する事業用の資産を除いた土地や建物で、賃貸収入や資産価値を得る目的のものです。
駐車場や一時使用などに転用している不動産も含まれます。
ながら、同委員会は固定資産には言及していません。
国際会計基準における減損会計は2001年3月期から採用されました。
日本の企業会計審議会は2001年7月に当初2∞3年3月に導入を予定していた固定資産における減損会計を少なくとも1年は先送りすることを決めました。
保有不動産の時価判定では、資産の売却価格、資産から上がる将来のキャッシュフロー(現金収支)を現在価値に引き直す収益還元法価格を前提にしてかためのものは含まない時価法砂時価(公正価格)で評価し、毎期評価差額を損益計算書に計上原価法惨減損済み原価。
これを選択した企業は投資不動産の時価を公表から原価法への変更はまずあり得ない。
これまで述べたように日本基準、国際会計基準のいずれも「選択」という方法をとっています。
不動産の時価や公正価格は抽象的な価格で、実態を反映するには非常に難しいものがあります。
また不動産鑑定士の鑑定評価が必ずしも時価を反映しておらず、恋意性も問題になります。
たとえば、不動産の証券化において格付機関は、オリジネーターが持ち込んだ不動産鑑定評価書を全面的には評価しません。
実際には格付機関は新たに不動産鑑定を行うことでチェックしています。
その結果、劣後部分が増え、オリジネーターの思惑が大きくはずれるケースは少なくありません。
日本人の文化として。
不動産を「土地」と「建物」に分けて評価する習闘があります。
固定資産税評価額が「土地」と「建物」に分類されているためというのが主な理由ですが。
投資不動産や販売用不動産というカテゴリーでは、収益性を基本として評価を下すのが最も合理的で時価を反映していると言えるのではないでしょうか。
したがって、株評価においては「選択」の余地が出てこないと考えられます。
ただし、投資不動産にしろ、版売用不動産にしろ、収益方式がすべての評価子法として千i効かと言えばそうではありません。
住居系のような分譲明では販売予定額が基本となり、特にマンションなどはその典型と言えます。
建物の評価iにおいては、再調達価格や定額法による減価償却後の簿価を時価とするケースが散見されますが、現在の不動産市場では、特にリスクテイカーの興味はビルの外壁や簿価には注がれず、設備を重視する傾向にあります。
ビルなどから生じる賃料が重視され、キャップレートを設定して現在価値を算出する方法(たとえばDCF法)が一般的にとられています。
したがって、建物単体を評価するのではなくて、「土地」と「建物」は一体で評価されるのが現状であり、それがグローパルスタンダードに沿うものです。
時価とは投資家に売却できる価格を言います。
公示価格などで国がいつでも土地を購入してくれるのなら、時価と言えます。
個人が物納する場合、国庫は公示価格の8割目安の路線価でしか引き取りません。
その上に評価が難解な建物が存在しているわけです。
そうなると、減損会計における時価を「選択」する余地は自ずと狭まってきます。
なお、2000年7月に日本不動産鑑定協会は「販売用不動産等の強制評価減の要否の判断」に関する不動産の鑑定評価」の留意事項について、開発を行わない不動産、開発が完了した不動産、開発後販売する不動産、の指針を公表しました。
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